名前に込められる物語

October 11, 2020

シルクパンツとは

ゴムウエストのイージーパンツにタックを入れることで、履きやすさときちんと感の両方を兼ね揃えました。裾に向けて軽くテーパードしたシルエットは合わせるシューズを選ばずに着用いただけ、立体感のある着物生地の風合いを最大限に活かした着こなしができます。

表には絹100%の着物生地、その着物生地に最も合うシワになりにくい裏地、そして絹の縫い糸を使用しています。

愛着が湧く漢字一文字

シルクパンツには、それぞれ名前がついています。
テキスタイルや素材感から得たインスピレーションをもとに、漢字一文字を選んでいます。

日本にある文化でとても貴重だと思うのは、文字です。かな、カタカタ、漢字。同じ音でも字は異なったり、漢字は場合によって使い分けたり、覚えきれない数の漢字が存在していたり。この3種類を使い分け、さらに擬音語や擬態語までも操っている。とても頭のいい、賢い文化だと思います。

漢字は複数の意味と音を表現します。
私は漢字を見ると「綺麗だな、かっこいいな、優しそうだな」と思うことが多々あります。
漢字のたたずまい、画数、曲線、様々な要素があってとても面白いです。

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「朝」


鮮やかなオレンジベースにくすみのある朝顔が美しくパワーが宿るようなテキスタイルです。
柄は全て、プリントではなく、人の手によって織られているんです。
たて糸とよこ糸を絶妙な力加減で合わせ、かつ素早い職人技。

私のひいばあちゃんとおばあちゃんは機織り職人でした。

「楓」


ブラウン系の色味と曲線で描かれるチェックのような柄が特徴。
とても優しい色使いと肌触りです。


「葡」

深みのある上品な葡萄の色だったので、100年熟成されたワインを連想させました。
深いレッドに鮮やかなブルーとイエローが美しいテキスタイルです。

「弓」

ビビッドなパープルに、弓で矢を放ちたくなる的のようなテキスタイル。ストリートっぽい着方もできますし、個性を出していきたい気分の時にぴったりです。

「朱」

鮮やかな朱色が美しいテキスタイル。
小さな模様が古風だから、シンプルなティシャツに合わせたい。
ブーツでしめると、さらにかっこいい。

「爛」

ブルーのたて糸とピンクのよこ糸で織りなすと、「シャンブル効果」というキラキラとした光沢感が生まれます。
上品な光沢感が絢爛であることから名前は「爛(らん)」。
動くと、艶感がとっても綺麗に出ます。

「莟」

秋へむけて深みのあるピンクがが綺麗かつ程よい光沢があります。
このように素敵な色を「莟紅梅色(つぼみこうばい)」と言うらしいです。
愛らしい莟ですが、大人らしさも兼ね揃えています。

織りなす素敵な布

みなさんはどの柄・テキスタイルがお気に入りでしたか?
これは全て、手で織られています。プリントされているものではありません。

職人一人ひとりの技術があって、14工程が全て連携して完成できる文化です。

みなさんも、Ayと一緒に文化を織りなおしてみませんか?✨